てらぐちおしみ

寺口忍海古墳群

 元々は180基を超える群集墳なるも、古墳群の中心部が墓地の造成で、かなりの(約60基?)古墳が調査後、造成工事で姿を消し、今は公園墓地に姿を変えてしまい、古墳群というイメージは残念ながらありません。公園内の数基の古墳は今も見学は可能です。

おすすめ度(☆3.0)

★ 所在地:葛城市寺口・平岡

★概要:葛城山山麓からのびる尾根上に形成された群集墳で径10~15m程度の円墳が多く、埋葬施設は横穴式石室が中心で、約180基で構成されています。墓地造成に伴い約60基の発掘調査が行なわれました。

★埋葬施設:大部分を横穴式石室で占める。

★築造年代:5世紀後半~7世紀中葉(6世紀前半がピーク)

★出土遺物:鉄鉾、鉄刀、鉄剣、鉄鏃等の武具のほか馬具、ミニチュア農工具を含む鉄製農工具類。鉄滓が石室内で発掘されている。

★発掘調査:1984年

メモ 

 

副葬品に鍛冶に関わる遺物が多く、鍛冶生産に携わっていた渡来系の技術集団が被葬者に含まれているのは間違いないといわれています。この写真はE-8号墳から出土した鉄滓(鉄くず)です。

【参考文献】

・奈良県遺跡地図

・石光山古墳群と葛城山東麓の古墳群 神庭 滋氏 

・新庄町歴史民俗資料館 常設展示図録2000 ・・・(*1)

・平岡(西方)古墳群 第2次発掘調査外報(新庄町教育委員会)

・平岡(西方)古墳群 第2次発掘調査外報(新庄町教育委員会)

・発掘 葛城山麓の古墳(葛城市歴史博物館) 

・葛城の考古学(松田真一編)