🌸 3.長谷寺の全景 牡丹の里 (桜井市初瀬)


長谷寺に向かう途中に、初瀬から宇陀に通じる伊勢街道があります。道なりに進むと、ほどなく化粧坂という優しそうな名前とは裏腹に、健脚向きの山道にはいります。けはい坂、あるいは、けわい坂と呼ばれ、 江戸時代には本居宣長もこのあたりを訪れ、その時の模様を「菅笠日記」(1772年・明和9年)に残しています。急勾配の道をさらに上ると、峠の上に愛宕神社があります。ここは長谷寺本殿を正面に見ることが出来る素晴らしい隠れスポットです。

 

 愛宕神社は桜井市史によると「俗に愛宕山といわれ、長谷寺の南正面にあたる山頂。ご神体の白馬に乗った愛宕権現神像は、昭和十七年の火災で焼失し、再建されないまま、いまは廃社にひとしい状態。旧社前に一対の石燈籠(享保十二年)のみが残る。」とあり今は跡地に、小さな祠が建てられています。

長谷寺は、山号を豊山と号し、真言宗豊山派の総本山として知られています。朱鳥元年(686年)に僧 道明が天武天皇の病気平癒を祈願して建立したのが長谷寺(本長谷寺)の始まりです。 その後、徳道上人が聖武夫皇の勅額によって、十一面観音菩薩を本尊とした堂を、祀りになったのが、現在の本堂のもとと言われています。堂は何回も大火にあい、現本堂(国宝)は1588年の再建、本尊の十一面観音立像は、 右手に錫杖、左手に花瓶を持つ珍しいもので我が国最大(高さ約10m)の木造佛で、他にも貴重な文化遺産が数多く残されています。 

他にもたくさんの見所があり、山門から続く約400段の登廊は、風格のある見事な回廊で、両側斜面に何千株もの牡丹が植えられ、長谷寺の魅力をさらに引き立てています。長谷寺といえば牡丹、牡丹といえば長谷寺!4月下旬から5月はじめにかけて境内の随所に150種、7000株のぼたんが咲き誇り、参拝者の目を楽しませてくれます。 また本堂の前にせりだした舞台は、京都の清水か初瀬かといわれ、舞台から見る眺望は、まさに絶景で 四季を通じて「花の御寺」として多くの人々賑わいます。